SBS/AHT診断では虐待を鑑別できません

SBS/AHTという考えは、
何が明らかで、
何が足りないのか、
足りないものをどうやって補うのか、
が整理されていない。

日本ではアメリカからSBSという考え方が持ち込まれる以前から中村Ⅰ型(乳幼児急性硬膜下血腫)という考え方があるのに何故、SBSが広まってしまったのだろうか?大変な被害をもたらしているというのに。

急性硬膜下血腫は虐待の証拠?

海外から取り入れたSBS/AHT。
既に海外では仮説が支持されていただけでSBS/AHT診断は虐待の証拠ではないと見直されている。
しかし日本では未だに見直されておらず通説で悲劇を生んでいる。
日本では硬膜下血腫や眼底出血の症状があるとSBS/AHTと診断されて虐待の証拠とされてしまう。
親が目にした事故の事実とは一致していないのに。
日本もスウェーデンを見習って国を挙げてSBS/AHT問題に取り組んで欲しい。

急性硬膜下血腫の適切な処置

本来の医師や救急隊員の役割は何でしょうか。
子どもの命を、将来を第一に考えて欲しい。
頭蓋内の出血は一刻を争うのではないのか。

駆け付けてくれた救急隊員に、つかまり立ちから後ろに転んで意識を失ったと話すも、けいれん発作で倒れたと判断されて病院へ搬送されてしまう。
搬送先の病院でCT撮影して急性硬膜下血腫と診断されるが小児脳神経外科が無く対応してもらえず転送先を探すことになる。
転送先の病院まで医師が付き添って励ましてくれたのは心強かった。
転送後に手術で命は救われたが後遺症が残ってしまった。手術の前に虐待の疑いから全身のCT/MRI撮影もされていた。
子どもの命を、将来を第一に考えて虐待の疑いで必要なことは後回しにしてもらいたかった。
病院転送に要した時間と虐待の疑いで撮影に要した時間が省けて、脳神経外科医の青木信彦先生の様な経験/知識/技術を持った医師に処置してもらえていたら我が子の予後は変わっていたかもしれない。

救急隊員も病院も医師も選べない。
虐待対策も重要だが、命を救うための、予後を良くするための経験/知識/技術を高め合うことにも、もっと力を入れて欲しい。
子どもの命を将来を最優先に考えて欲しい。
虐待の疑いで決められているであろう検査や手順を優先させるのではなく。

急性硬膜下血腫で虐待の疑い

虐待などしていないのに、症状から虐待(或いは虐待の疑い)と児相に通告されてしまう。

SBS(揺さぶられっこ症候群)
AHT(虐待による頭部外傷)
の理論を用いた診断により。
この理論は海外では既に見直されています。

激しく揺さぶったら急性硬膜下血腫になる。これは、実際の原因と結果です。
但し、急性硬膜下血腫の原因は一つだけではありません。
実際には、他にも低位落下や内因性の様に原因はある。
しかし、日本では、海外では見直されている推論から急性硬膜下血腫の症状があれば、激しく揺さぶった(最近では、何らかの外力による虐待と決め付ける)とみなされてしまう。

この誤った診断による通告から家族の不幸が始まります。